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佐野洋子さんの本 4 [絵本の話]

還暦を過ぎてからの佐野さんのエッセイも、笑いの中に涙あり。飾らない言葉の中に温かさが伝わり、何度も読みました。「あれも嫌い これも好き」「神も仏もありませぬ」
「死ぬ気まんまん」など、どれもその場に居合わせて、佐野さんと一緒に見ているように感じます。佐野さんの文章の師は、放浪の画家、山下清さんだったというのを新聞の記事で読んだことがあります。はっきりとした物言いの中にぬくもりを感じる文章は、自分も見習いたいと思いました。

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佐野洋子さんの本 3 [絵本の話]

「100万回生きたねこ」
これはもうとても有名な絵本になってしまいました。話の内容も展開の仕方も好きですが、この絵本の絵が心に残ります。柔らかな線と色調で描かれた絵の中で、白いねこが動かなくなり、主人公のねこが初めて泣く絵には、哀しみをはるかに超えた慟哭が聞こえるようで、忘れられないページとなりました。
佐野さんの本には他にも「おれはねこだぜ」「猫ばっか」など、佐野さん独特の猫の絵が描かれたものがあります。

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佐野洋子さんの本 2 [絵本の話]

「だってだってのおばあさん」
これからおばあさんになりつつある私が、若い頃この絵本を見て、こんなおばあさんになりたいなあと思いました。98さんのおばあさんと1ぴきのねこの物語です。
99才のお誕生日を迎えた日、99本のろうそくを買いに行ったねこは、あんまり急いだので、川へろうそくを落としてしまったのです。5本のろうそくでお祝いしたおばあさんは、5才になりました。5才のおばあさんが94年ぶりに川を飛び越したこのページは、とても印象的でした。この絵本のあとがきに書かれている佐野さんの言葉も忘れられません。
「クリスマスになると、雪の降る美しい街のたくさんのたくさんのおばあさんに、この絵本を贈りたいのです。でもこれ子どもの絵本でしょうって?
だって、おばあさんは一番たくさん子どもの心を持っているんですもの。」

99才を迎えられたかも知れない佐野洋子に出会いたかった・・・と、思いました。

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佐野洋子さんの本 1 [絵本の話]

20代の頃に初めて佐野洋子さんの絵本に出合いました。
小さな図書館で見つけた絵本の題名は、「おぼえていろよ、おおきな木」でした。子ども向けらしからぬ題名に心惹かれ、手に取りました。
子どもよりも大人が読んで納得できるおじさんの姿が心に残り、いつまでも忘れられない一冊になりました。ちょっと偏屈で、意地っ張りなおじさんが、切ってしまって木の切り株をなでながら泣き続ける、その1ページは、何度読み返してもじんとしてしまうのです。このときから、この作家が気になり出しました。

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佐野洋子さんの展覧会 [絵本の話]

絵本「100万回生きたねこ」の作者、佐野洋子さんの展覧会が神奈川近代文学館で開催されています。(7月25日から9月27日まで)
横浜駅でみなとみらい線に乗り換え、元町・中華街駅で降ります。そこから10分程歩いて行くと、木々に囲まれた静かな場所に神奈川近代文学館があります。若い頃、佐野さんの絵本に出合ってから、絵本だけでなく、エッセイも読みました。佐野さんは病気で2010年に亡くなりましたが、またこの夏に再び天国から戻って来てくれたように思います。
仕事が一段落したら、必ずこの静かな場所を訪ねたいと考えています。

神奈川近代文学館のWebサイト
まるごと 佐野洋子展 ―『100万回生きたねこ』から『シズコさん』まで―

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今年の岡本よしろうさんの絵本原画展 [絵本の話]

うみべのえほんや ツバメ号

昨年の9月、横須賀市津久井浜にある絵本屋さんに行ってみました。
京浜急行の津久井浜駅で下車し、改札を出て右手の海岸に続く道をほんの少し歩いていくと、通りの右側に、水色の扉と絵本が並んでいるショーウィンドウがある「うみべのえほんや ツバメ号」に着きました。木のぬくもりが感じられる店内は、絵本の置かれた棚とその脇でお茶も飲めるようになっていました。2階へもどうぞと、店主に勧められ、可愛らしい階段を上っていくと、そこにはギャラリーがありました。こじんまりした空間でしたが、明るい日差しが差し込み、岡本よしろうさんの絵が飾られていました。
岡本さんは、2013年9月1日に発行された福音館書店発行の月刊「たくさんのふしぎ」で、谷川俊太郎さんの詩「生きる」に絵を描いた方です。詩に絵をつけるのは、とても大変なことだと思います。詩を読んだ人には、人それぞれの情景が浮かんでくるでしょうから、これは色々なご苦労があったのだろうと感じました。
細部まで丁寧に描かれた絵は、岡本さんの感じる「生きる」が表現されていて、岡本さんの人柄が、とても心に染み渡ってくるようでした。

今年も福音館書店発行の月刊「たくさんのふしぎ」に掲載された絵の原画展が、7月3日から8月11日まで津久井浜駅近くの「うみべのえほんや ツバメ号」で開催されています。今回は草むらのオニグモたちが描かれているそうです。我が家にも案内の葉書が届きました。台風の影響で雨や風がどうなるのか心配ですが、夏休みの子どもの頃を想いながら、昆虫の絵を見に行こうと考えています。

月刊たくさんのふしぎ

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うみべのえほんや ツバメ号 [絵本の話]

うみべのえほんや ツバメ号

白泉社が発行している絵本の月刊誌「モエ」の1月号に横須賀市にある絵本屋さんが紹介されていました。そのときは、(横須賀にも絵本専門の店ができたのだ。)と思っただけでしたが、その後、横須賀市のタウン誌にもその店のことが書かれていたので、行ってみることにしました。京浜急行の津久井浜駅で下車し、改札を出て右手の海岸に続く道をほんの少し歩いていくと、通りの右側に、水色の扉と絵本が並んでいるショーウィンドウがある「うみべのえほんや ツバメ号」に着きました。木のぬくもりが感じられる店内は、絵本の置かれた棚とその脇でお茶も飲めるようになっていました。2階へもどうぞと、店主に勧められ、可愛らしい階段を上っていくと、そこにはギャラリーがありました。こじんまりした空間でしたが、明るい日差しが差し込み、今回は、岡本よしろうさんの絵が飾られていました。
岡本さんは、2013年9月1日に発行された福音館書店発行の月刊「たくさんのふしぎ」で、谷川俊太郎さんの詩「生きる」に絵を描いた方です。詩に絵をつけるのは、とても大変なことだと思います。詩を読んだ人には、人それぞれの情景が浮かんでくるでしょうから、これは色々なご苦労があったのだろうと感じました。
細部まで丁寧に描かれた絵は、岡本さんの感じる「生きる」が表現されていて、岡本さんの人柄が、とても心に染み渡ってくるようでした。
これからもこのギャラリーでは絵本の原画展を開催されるそうです。10月2日から10月28日まで「プリンちゃんとモンブランばあば」が予定されていました。

ウィンドサーフィン

絵本屋さんから海岸の方に歩いていきました。海辺は風が強かったのですが、心地良さそうに海を渡るウィンドサーフィン、対岸の千葉もよく見えて、いつもとは違う午後のひとときを過ごしました。


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気になっていた佐藤忠良さんの絵 [絵本の話]

気になった新聞記事を切り抜きとっておいては、読み返すことがあります。本、文章、料理、工芸など大きく分類をしておいて、しばらくたまると整理します。
夏休みに、随分前に分類した新聞記事を読み返していたら、「おおきなかぶ」の挿絵を描いた佐藤忠良さんの記事が数枚ありました。その中に絵本の記事もあったので、本屋で探してみましたが、そこにはありませんでした。この頃は、本の題名や著者名がわかれば、簡単にしかも無料で取り寄せることができますが、私は手にとって、中身を見てという方法が好きで、どこかへ出かけたついでに本屋に立ち寄るのが楽しみです。
でも今回は、佐藤忠良さんが手がけた仕事なので、取り寄せてみることにしました。

届けられた絵本は、「木」という絵本です。子どもが喜びそうな色彩はなく、鉛筆で描かれたものでした。一本の大きな木をじっくり見つめ、繊細かつ力強いデッサンは、小さな子どもたちだけでなく、絵を描き始めた小学校高学年の子どもたちにも参考にして欲しいと思いました。
私が強く心を惹かれたのは、木のこぶが描かれたぺーじです。「木のこぶから がまんのうたが きこえてくる。だまっているが うたっている 木のこぶこぶ むかしと いまが いっしょに いきをしている 木のこぶこぶ・・・・・」
木島始(きじまはじめ)さんが書かれた文と佐藤忠良さんの絵で、木のこぶが愛おしく思えました。そして、この絵本の最後のページは・・・
ぜひ、ご覧になって下さい。忘れられない1ページとなりました。

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「おおきなかぶ」の挿絵を描いた佐藤忠良さん [絵本の話]

気になった新聞記事を切り抜きとっておいては、読み返すことがあります。本、文章、料理、工芸など大きく分類をしておいて、しばらくたまると整理します。
夏休みに、随分前に分類した新聞記事を読み返していたら、「おおきなかぶ」の挿絵を描いた佐藤忠良さんの記事が数枚ありました。その中の一枚は、2011年4月30日(土)に読売新聞に掲載された記事でした。
「時の余白に」という欄で編集委員の芥川喜好が執筆したものです。「書いておきたいのは佐藤忠良さんのことです。」と始められ、取材の時に語られた忠良さんの言葉が書き留められていました。彫刻家の忠良さんは、3年間のシベリア抑留を体験し、そこで見た人間の正体について、「要領のいいのはインテリだった。普通の勤め人は、もろかった。人間として強く、偉ぶることも飾ることもなかったのは農民や職人だった。」と。
芥川さんは、さらに「自分もまた職人である、という強烈な自覚が彼にはありました。職人に栄誉は不要だからと、文化功労者の内示や芸術院会員への就任を断っています。つまり、自分には栄誉よりすばらしい『日々の仕事』があるということです。その低い視線の前では、地位も名誉も、富も名声も、二束三文でしかないということです。」と書いてありました。
この記事を読み返して、改めて「おおきなかぶ」の絵本を読みました。「ゆきむすめ」という絵本もロシアの風土が描かれています。どんな思い出でこの挿絵を描かれたのか、今までとは全く違った見方ができました。

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平塚市美術館「はじめての美術 絵本原画の世界2013」5 [絵本の話]

林明子さんの作品は、今まで読んだことがありませんでした。
「はじめてのおつかい」の最初のところで描かれている小道具が、お母さんの気持ちの慌ただしさを良く表していると思いました。子どもが膝を置いている椅子の下に、クレヨンが一本落ちています。テーブルクロスも少しテーブルから落ちかけていたりと、描写が細かく、最初の一枚でくぎ付けになりました。最初から最後まで子どもの気持ちになり、それが最後まで描かれていました。
「こんとあき」も子どもの気持ちに忠実に描かれ、主人公あきの不安な気持ちが手に取るように伝わってきました。最後にようやくおばあちゃんに迎えられ、抱きしめてもらった一枚は、思わず涙がこぼれそうになりました。
子どものときに沢山の良い本と出会って欲しいと思いました。絵本は子どもだけでなく、大人にとっても心豊かにしてくれるものだと思います。

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