バンシロウ物語 その1 [美味しい一品]
沖縄県竹富町の黒島でバンシロウという名の植物が、薬草として使われたという話を民宿のおばあちゃんから聞いたことがあります。
その植物の葉を陰干しして乾燥させ、煎じて飲むと、腹痛、下痢、消化不良に効くそうです。ある時民宿の台所に黄緑色の実が沢山おいてありました。おばあちゃんは、その実の皮をむいて、ジューサーにかけていきました。「それは何の実ですか。」と尋ねると、「バンシロウ」と教えてくれました。搾った汁に砂糖を少し入れ、「飲んでごらん。」と薄桃色の飲み物を渡されました。初めて飲むバンシロウジュース。飲んでみると、味は濃いけれど、どこかで飲んだことのある味・・・・これはまさしくグァバジュースなのです。缶入りグァバジュースとは比べものにならないくらい、正真正銘100パーセント果汁のジュースでした。
東京にある千疋屋とか新宿高野でこんなグァバジュースを頼んだら、一体幾らくらいするのだろうと思いながら、島の恵みに感謝しました。島のグァバ(こちらではバンシロウと呼びます。)は、牛の牧場に沢山自生しているので、いつでも採れると、教えてくれました。
沖縄産グァバ
カリブ海沿岸、中央アメリカ、南アメリカ北部、東南アジアなどに自生し、
和名はバンジロウと呼ばれています。
沖縄地方の方言ではバンシルー(沖縄本島)、
バンチキロー(宮古)、バンチュル(八重山)などと呼ばれ
名護パイナップルパーク出口左手にも大きな木があり、
10月前後にはたわわに実っています。
投稿者:ゆんたく
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